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2021年5月16日日曜日

塩水アート作品について


(塩水アート作品に興味を持ってくださった方、またはお迎えを考えてくださる方へ)


不定期の原画通販は開催終了と共に作品ページごと非公開にしている為

記事に関しては数年ぶりの投稿になりますが

こちらで読めるようにしておこうと思います

2021

(2025.10.10一部修正)


 以下、塩水アート作品について

通販開催時に記載した説明文になります


***


画像では伝わりませんが、実物は強い光が当たるほど塩の結晶が輝きます

真っ白な部分はわりとマットな質感です


変化している最中の作品では、すでに還ったところにも

薄く痕跡が残っていることもよくあります

(※お手元に届く際は写真の状態と異なる場合があります)




全て還ったら額の裏板を開けてみてください

(こちらはお迎えいただいた方のみが見られるように、近年制作したものには描いてあります)

痕跡のみになった作品はそのまま、

もしくは作品のボードを裏返して飾ることも



また、塩水アート作品は基本的には変化していくことを前提として制作していますが

常に湿度の低い場所に置くようにする、例えば乾燥剤を入れたり

変化しやすい梅雨や台風シーズンはしまっておく等、


できるだけ変化をさせずより長く鑑賞できるようにすることなどの

楽しみ方は、お迎えいただいた方の自由だと思っております




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ヒラシマによる 無常系 独自技法 “塩水アート”作品の特性について


長文で申し訳ありませんが、小作品の場合でも

“塩水アート作品”と“塩水アート+(プラス)”の購入をご検討いただける方は

必ずお読みください


(“塩水アート作品デザインのグッズ”、の場合は必要ありません。

そちらはプリントのため触っても消えませんのでご安心ください)


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塩に加え水も大変重要な要素であることから“塩水(しおみず)アート”と名付けました。

湿気により変化し、有限の輝きを持ちます。


マーメイドボードという水彩紙のボードに

基本塩水(塩の結晶)のみ※ で描き作り、接着剤やコーティング剤は使用しておりません。


紙の上で結晶を育てながら自然乾燥させたり、

裏から火の熱で炙ったり(ドライヤーで乾かしたり)等々して制作しています



“塩水アート+(プラス)”の場合

作品の一部分で、塩水(塩の結晶)に性質の違う別の素材を加えています

そのため塩は消えても一部は残るという作品になります

例えば「Leavesでは自家製の緑青(ろくしょう-銅のサビ)ですが

詳しくはBASEのLeaves作品ページにて



塩には吸湿性・放湿性という性質があります。

塩の臨界湿度である(相対湿度)約75%を境に

[高いと湿気を吸う/低いと吐く]呼吸をしている感じです。


私の無常系“塩水アート”とはこの性質を利用して、

諸行無常(=全てのものは移り変わる)を体現させる「生きている作品」を制作しています。



つまり環境要因(主に湿度)に左右されます。


画面上の塩が空気中の水分を吸ったり吐いたりすることで、

ただ薄くなる一方だけではなく白くもなったり

高湿度の状態が長く続き塩が湿気を吸い過ぎて水滴になったり、

画面上で再結晶化しニュアンスが変わる など


作者の手を離れた後も(ある程度湿度の高くなる日本では)その場の環境によって

ひっそりと、

しかし生き物かのように変化を繰り返しながら、いずれは世界に還って(消えて)いきます。


完全になくなる場合も稀にありますが、竹串で削った跡や、

斜めから見るとわかるような痕跡を残していったりもします。


ですが、性質的に常に湿度の低い状態で塩が湿気を吸うことがなければ

ほとんど変わらないように見える、など



このように、そのままにしてどのくらい保つのかは

「その作品」と「飾っていただく環境(やその年の状況)によります」としか言えないのですが

一時的なパフォーマンス用ではなく

ある程度暫く楽しめるようには丹念に、作っているつもりです。

(大きい作品ほどできることも増えますが、変化することを前提に

ストーリーや画面構成を考え制作もします)

(ちなみに初期の2013,2014年あたりの作品でもまだ残っている作品もあります)



これはあくまで、参考まで!にですが、

ハガキサイズのクラゲ作品(凹凸は低め)をお迎えいただいた方からのご報告では

消えゆくのを自然の流れとして見守り、全てのクラゲが残像を残して旅立つまでは

2017-2019年夏、の間の24,5ヶ月ほどだったようです。





額装作品の場合は

お迎えいただいた方のみが見られるように描いた裏書きがありますので

全て還ったら額の裏板を開けてみてください


痕跡のみになった作品はそのまま、もしくは

作品のボードを裏返して飾っていただくことも選べるようにしてあります



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塩水アート作品は、基本的には

いずれは変化してくことを前提として制作していますが

よほど多湿な地域にお住まい(常時高湿度の場所にあえて置く)でなければ

すぐに消えてなくなることはありません

(パフォーマンス用に短時間で制作したものなどは消えやすいです)


また、特にビン・シャーレ系小作品の場合は

変化を~というよりも結晶の輝きや質感を気軽に楽しんでほしいという想いで作ったものですが


全作品共通で 例えば

常に湿度の低い場所に置くようにする(頻繁に湿度7075%あたりを超えるような場所は避ける)

透明な袋に入れたまま保管したりケースに密閉し乾燥剤を入れたり、

変化しやすい梅雨や台風シーズンは、湿気を避けてしまっておく等


できるだけ変化をさせずより長く鑑賞できるようにすることなどの

楽しみ方は、あくまでお迎えいただいた方の自由です



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塩水アート作品のお迎えに関しましては

これらの、変化しうる性質を持つということを

ご理解くださった方にのみ販売しております



以前は、基本郵送不可とし手渡しのみとしておりましたが

凹凸が少ないものであったり、作品の作り方・サイズ・状態によって可能です。

リアル展示の開催&足を運んでいただくことが難しいコロナ禍の事情を鑑みまして

小作品を中心に通販での取り扱いを不定期で開催することにしました。



可能な範囲で雨天(荒天)時を避けて発送しています

また、スムーズな受け取りのため可能な範囲でご都合に合わせて送れたらと考えおり


入金確定からは梱包等で発送まで少しお時間をいただきますが

ご購入の際、備考欄に受け取り可能な時間帯や指定日など

候補を複数添えていただけましたらできるだけ合わせたいと思います



額装しているので「絵画」と見られがちですが

盆栽などのように生きた作品としていて

「環境で変化し得る」この特性と共に

誰かの生活に寄り添い佇むアートになれば良いな、と願っております。



長くなりましたがここまで読んでいただき誠にありがとうございました。

ご不明な点がありましたらお問い合わせください。


ヒラシマ マイ


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